【CosPaレポート⑧】SAGAコスメフィールドワーク in 唐津 ― THREEが佐賀を選んだ理由・ブランドに込めた想いとは ―

Cosme Park SAGAコスメビジネス支援お知らせレポート|2026.02.02

11月27日(木)、Cosme Park SAGA(CosPa)では「SAGAコスメフィールドワーク in 唐津 ― THREEが佐賀を選んだ理由・ブランドに込めた想いとは ―」をテーマに、ハーブ栽培・蒸留・調香の現場を巡り、THREEのブランドに迫るフィールドワークを行いました。

当日は、参加者が実際の畑や蒸留所を見ながら、香りが生まれるプロセスやTHREE が目指している”「語れる」本物のものづくり”を体感できる特別な機会となりました。

唐津コスメパーク

フィールドワークの最初に訪れたのは、佐賀県が推進する「コスメティック構想」の始まりの地である唐津コスメパーク(浜玉町)。
唐津コスメパークには、コスメに関する5社の企業が立地をしています。
唐津コスメパーク内のOEM企業である株式会社トレミーの副工場長儀間(ぎま)さんより、成分分析企業、物流企業、OEM企業、原料商社、パッケージ印刷企業など複数のコスメの関連企業が集まっており、化粧品の製造から物流までがこのエリアだけで完結できることを紹介いただきました。
唐津コスメパークは国内でも珍しい“コスメ産業の集積地”です。

関東から参加いただいた方からは「佐賀がこのような取り組みをしていることを知らなかった」との声があり、コスメティック構想について知っていただくきっかけにもなりました。

ハーブ栽培の現場へ

― 1kgから1gの希少な精油。だからこそ「残渣も無駄にしない」

フィールドワークはTHREEが運営するハーブガーデンの見学からスタート。
自社で農園を持つ取り組みは今年で3年目。農地や耕作放棄地をハーブ栽培で活用している点にも注目が集まりました。

まず驚きのデータとして共有されたのは、「1kgの植物から採れる精油はたった1g」 という事実。
この希少性から、“残渣(ざんさ)”を含めたサスティナブルな循環づくりにも力を入れています。

参加者から「残渣はどのように活用しているのか?」という質問が挙がると、南阿蘇での取り組みとして、残渣を赤牛に与え、地域の酪農家の飼料コストを下げながら地域に循環を生む事例が紹介されました。
また、ハーブはその香りから鳥獣被害が少ないということもあり 、地域の農家さんともいい関係を作りながら持続可能な原料作りに取り組めているという話に、参加者もうなずく場面が見られました。

国産栽培にこだわる理由

― 「本物のものづくりは、自分の言葉で語れること」

続いては、「なぜ国内栽培に踏み出したのか」というテーマに。
THREEの国産原料づくりは、コロナ禍による市場変化を受けて本格化したといいます。

印象的だったのは、THREEホリスティックリサーチセンター長の佐井賢太郎さんが語った次の言葉。

「本物のものづくりとは、自分の口で語れるものだと気づいた。
自分たちで作っているからこそ、背景も価値もすべて伝えられる。」

南阿蘇と佐賀では、同じハーブでも香りも成分も全く違う。
“土地が香りをつくる”という考えのもと、
・コスメにおいて情緒性の価値がどう育つのか
・ブランドにどんな深みが生まれるのか
を探るため、研究機関と協力しながらエビデンスを積み上げている、という話に、参加者は興味深そうに耳を傾けていました。

さらに、無農薬栽培であることから、ハーブティー・アイスなど食品としての活用も可能である点には驚きの声も。
昼食をいただいた「百と十 vespa」 では美味しいお食事と一緒にTHREEのハーブティーも楽しむことができました。

THREE 蒸留所

― 香りの鮮度を守る「24時間以内蒸留」のこだわり

蒸留所では、実際の設備を見ながら精油の抽出工程を見学。
この蒸留所では収穫後24時間以内の蒸留をしており、フレッシュな香りを届けるためのこだわりが伝わってきました。

蒸留水は化粧品の原料として活用されるほか、地域のサウナのロウリュ水としても活用されているとのこと。
また、ハーブの香りを苦手とする人にも楽しんでもらえるよう試作が重ねられたハーブアイスにも、多くの方が興味津々でした。

「香りがどう生まれるのか」「どんな背景があるのか」といったストーリーを“可視化できる場”として、全国から訪れる人が後を絶たないそうです。

調香の奥行き

― 抽出方法で香りが変わる。日本原料の繊細さを体感

最後は調香師による香りのレクチャー。
同じ「ゆず」でも抽出方法が違えば、まったく別の香りになることを実際の香りサンプルを使って体験。

海外原料が“パワフルで強い香り”を持つのに対し、日本産原料は透明感と繊細さが特徴である理由として、収穫や管理など工程ひとつひとつの丁寧さ——日本のクラフトマンシップが関わっていることが説明されました。

さらに、研究機関と連携して香りが心身にどんな影響を与えるのかを科学的に検証していることや、アートの表現も取り入れて直感的に精油の魅力を伝えている取り組みなど、香りを“文化”として育てる姿勢が印象的でした。

展示スペースには 佐賀産原料の精油も並び、参加者は地元の可能性を肌で感じている様子でした。

まとめ

今回のフィールドワークは、
「香りが生まれる源」から「精油ができるまで」を一気通貫で体験できる学びの時間となりました。

<参加者アンケートの声>
● ホンモノを追求する姿勢や考え方を体感できました。
● 実際に栽培されてる現場はなかなか行くことができないところなので、本当に貴重な体験でした!
●工業規模の蒸留現場は初めて見たので、使用原料の多さやそこから採れる精油の少なさに驚くとともに、精油の希少さがよくわかりました。
● とても楽しかったです。プロモーション含め単独企業で出来ないことを企画されるので毎回刺激をいただいています!
● 全国各地の方にもっと佐賀県の取り組みを知ってもらえると、いろんな知識やアイデアが集結して、もっと面白いプロジェクトになると思いました!

参加者にとって、ブランド価値のつくり方を知識だけでなく「五感で理解する」貴重な機会となりました。

CosPaでは今後も、コスメビジネスに触れるリアルな学びの場を企画していきます。