04
YOKO・JAPAN株式会社

「男性も美しく」を
テーマに、地元・唐津の
魅力も発信していきたい。

田中 洋子さん

離れてみて、改めて
地元の良さを実感しました。

私は、生まれも育ちも唐津です。玄界灘に面し、自然が豊かで風光明媚な景勝地も多い唐津は、食べ物がおいしくて、土壌がよく、住み心地のいい魅力あふれる土地です。一時期、地元を離れたこともあったのですが、違う土地で暮らしてみて、改めて唐津の良さを実感しました。起業をする際に唐津を選んだのは、「大好きな地元で」という想いがあったからです。

大手化粧品会社に勤務し、化粧品について専門的に学ぶとともに、肌診断士やエステティシャン、インストラクターなど、会社内で取れる資格は全て取得しました。その後地元に戻り営業所を経営ののち自身の会社である「YOKO・JAPAN」を立ち上げたのは、2016年のことです。

これまでに身につけた化粧品や美容に関する知識や経験を活かして、「納得のいくものを自分でつくってみよう」と思い立ったのです。どんな商品をつくろうかと考えたときに、以前から男性の化粧品が少ないと感じていたので、創業当初から「男性向けの化粧品」というコンセプトでスタートしました。

長く働き続ける時代、
男性も美しく生き生きと活躍してほしい。

YOKO・JAPANの商品は、主に40代以上の男性をコアターゲットと考えています。若い男性の間ではスキンケアはかなり浸透しているのですが、年齢が上がるにつれて、スキンケアをしないのが当たり前という男性が多いと聞きます。

女性は、年齢が上がるにつれて高級な化粧品を使う人が多くなる傾向にありますが、反対に、男性の場合はスキンケアにまったく気を遣わなくなってしまうようです。人生100年時代といわれ、60歳以降も長く働き続けることが当たり前になりつつあります。見た目重視というわけではありませんが、毎日のスキンケアが、人と接する際の印象に役立つかもしれません。

女性ばかりでなく、女性と一緒に働く男性も肌を美しく保って、ハツラツとした生活を送ってほしい。そんな願いを込めて商品をつくっていますし、身だしなみの一つのアイテムとして気軽に使っていただけたらなと思います。

オールインワンクリームに
地産原料を贅沢に配合しました。

起業して最初に開発した「オールインワンクリーム GO FOR MEN」が主力商品です。“GО”は、唐津産の「フルティカ®」という品種のトマトのエキスと、唐津で江戸時代から続く小松酒造という酒蔵の酒粕のエキスを配合しています。

トマトには、リコピンなどの肌に嬉しい成分が豊富に含まれています。特に「フルティカ®」はフルーツのように糖度が高く、この甘みが肌を柔らげる働きがあります。また、「杜氏の手はきれい」と言われるように、酒粕にも、保湿など美肌につながる成分が含まれていることは知っていましたので、地元のおいしいお米から丁寧につくったお酒、その酒粕なら間違いないだろうと原料に選びました。

トマトも酒粕も、どこで誰が、どんなふうにつくっているのかが分かる、安心して使える素材です。地元で大切につくられているもの、自慢できる産品を自社の商品に使えることに喜びを感じています。

“GО”は男性向けのスキンケア商品と謳っていますが、原料的には女性向けの化粧品と変わりがなく、スーッとする成分などは配合していないので、女性やお子さんにも安心して使っていただけます。
肌はしっとりするけれども、感触はさらりとベタつかない、そういったテクスチャーにはかなり気を配りました。2プッシュを肌に塗るだけの手軽さも、スキンケア初心者の男性に馴染みやすいと思います。

JCCがある佐賀だからこそ
満足できる商品がつくれました。

化粧品についての知識はありましたが、商品をつくるのは初めてのことで、分からないこともたくさんありました。自分の想いをありたけ詰め込もうとして、なかなか満足できなくて悩んでしまったり。
ジャパン・コスメティックセンター(JCC)の方に相談しながら、製造元や容器の会社なども教えてもらえたことは、とても心強かったです。その力添えがあったからこそ、スムーズに納得のいく商品づくりができたと思っています。

自身の経験を活かして、現在はJCCの理事として、相談に来られた方の話を聞いたり、原料となる素材が採れる畑や製造メーカーを案内したりといったアドバイザーとしての役割も担っています。化粧品をつくりたい人、売りたい人、人をきれいにしたい人、いろいろな方に来ていただいて、実際に見て・触れて、佐賀県の良さを感じていただきたいと心から思います。

よい化粧品をつくりたいと思う人が、よい素材やメーカーにスムーズにつながることができる、その仕組みが佐賀県にはできていて、そこが強みだと実感しています。既にできている仕組みをもっともっと大きな形にして、フランスのコスメティックバレーのような一大集積地となって、「化粧品といえば唐津」と全国的に知られる場所になってほしいと願っています。

 

YOKO・JAPAN株式会社

田中 洋子さん

YOKO・JAPAN株式会社 代表取締役。ジャパン・コスメティックセンター理事。地元・唐津にて、大手化粧品会社営業所での化粧品販売やエステなどの仕事を経て、2016年に起業。美容に関する知識と経験を活かし、「男性も美しく」をテーマに、オールインワンクリーム「GО」をはじめとするメンズコスメを開発。インターネットでの販売を中心にしつつ、唐津市の「空き店舗チャレンジ出店促進事業費補助金」を活用して唐津駅前に店舗を構え、地域活性化の一翼も担っている。

公式HP

その他のインタビュー

01
株式会社バーズ・プランニング

地元の素材を活かして
全国へ唐津や加唐島の魅力、
ものづくりの面白さを伝えたい。

松尾 聡子さん
02
株式会社クレコス

当たり前のことを地道に、
サスティナブルな取り組みを
続けていくことが大事だと思う。

暮部 達夫さん
03
農業生産法人グレイスファーム株式会社

白いきくらげと出会い、
美と健康とワクワクの日々が
ずっと続いています。

副島 幸輔さん
副島 耕一さん
04
YOKO・JAPAN株式会社

「男性も美しく」を
テーマに、地元・唐津の
魅力も発信していきたい。

田中 洋子さん
05
東洋ビューティ株式会社 佐賀工場工場長

佐賀は海外ビジネスの重要拠点。
地域の方々とともに
佐賀工場を発展させます。

川本 雅也さん
06
国立大学法人 佐賀大学 教授

佐賀への移住は
「おもしろい」選択。
先が予測できないからこそ、
ワクワクドキドキする道なのです。

徳留 嘉寛さん
07
浜崎クラスター(現 唐津コスメパーク)3社対談

誰もが元気で輝いている。
日本のコスメティックバレーを
私たちの佐賀に創ろう。

山﨑 信二さん
馬渡 雅敏さん
西内 賢文さん
08
Savon de Rin

化粧品づくりは覚悟がいる。
でも未来は明るい、希望はある。
私は挑戦する人と走り続けたい。

久原 抄織さん